PH
PHについて
酸化槽(初段曝気槽)では原水の影響が強く、アルカル側にならない事が多く、アルカリ側に成っている場合は、此れは、原水基質中にアミン化(酸化)し易い物質が有る証です。
最終酸化槽(最終曝気槽)に移行するに従い、PHは低下して行きます。下がらない場合は、アミン化(酸化)されていない事です。未処理で、粘性物質に因り呼吸活性が阻害されて、PHは原水の影響を受けて低下する場合と、アルカリ側の侭の場合と様々です。従いまして、数値を頼りに出来ない場合が有ります、此の場合は、顕微鏡観察判断が基本になります。
沈殿槽でPHが1.0も上がる場合は、原水中のSSの影響を受けています。SSは初段酸化槽では水の定義から遠い原水で有ります。熔ける限度に近い=飽和(SSが容易に熔け難い)=砂糖が熔ける事、此れに比べて、沈殿槽の水は初段酸化槽に有る水より、遥かに水の定義に近くなっています。因ってSSは溶解速度が上がる為、残存するウレアーゼの働きで、アミン化されPHを押し上げます。(この際、沈殿槽の処理水は白濁し透視度を悪化させる場合も有ります。)同上の条件でMeOH(メタノール)を使用すると、この様な現象は皆無となります。原水中のSSの影響が大きい事の証です。
注意
粘性フロックが5割以下の場合は、複雑な判断が必要に成ります。原水の影響を受けたり、原水中の毒物の影響で曝気槽でPHが5.8以下になり曝気しても上がらない場合が有ります。処理水は綺麗です。一つの数値で判断は危険です。色々な要素を加味して判断する必要が有ります。PH・DO値・ORP・亜硝酸・硝酸・汚泥フロックの顕微鏡観察・バッチテスト等の総合的判断で初めて確定出来ます。一概に判断はプロにお任せ下さい。活性汚泥のプロフェッショナルにおまかせください。
PHについて(2)
酸化槽No.1では、大体原水の影響が強くアルカリ側にならなくとも良いのですが、アルカリ側になっている場合は、これは原水気質中非常にアミン化しやすい物がある証しです。
酸化槽No.4に行くに従い低下して行きます。
沈降槽で1も上がる場合、これはSSの仕業です。SSは酸化槽No.1では水の定義から遠い原水で有り、溶ける限度に近い=飽和(SSが容易に溶けがたい)。それに比べて沈降槽での水は、酸化槽No.1に有る水よりも遥かに水と云う定義に近付いている。因ってSSは溶解速度が上がる(BODとしてMeOHを使用するとこんな現象は皆無となる)、残存するウレアーゼの働きでアミン化されPHが上がると結論付けています。(この際、沈降槽の処理水が白濁し透視度を悪化させる場合もある。)
0.2程度の上がりは、汚泥の代謝物でフロック化する為の粘性でも上がります。アミン化されると酸素がいるのでNO3の酸素を喰うので、脱窒現象と判定しても間違いでは無いのですが間違いです。なぜならば空気を絞れば一時的には浮上は沈静に向いますが、その後、界面が上がり出す=間違い。
未処理粘性とは斯様に難しい。
脱窒浮上 = 汚泥は水面で薄く横に散らばる
センターウェールより再遠の所が最も多く浮き始める
粘性浮上(長時間粘性脱窒浮上)
= 汚泥は浮上した大きさの侭変化しない = 氷山と同じ
センターウェールに近い所?所構わず?
水素イオン濃度指数(PH)
Q. H+の相対量を常用対数の逆数で表す。
返答:
確かに化学的には仰せの通りですが、
生物=汚泥 が関与したものについては別、と考えています。
一つには、無機酸ではPH 3.8 以下にならないと変化しませんが、酸化に因るPH 5.8 では変化が出ます。 従って別です。
ベスト−N中の尿素を亜硝酸に変化させるには、生物が関与しない限り発生致しませんので、尿素がPHを下げると言う事は有りません。
ベスト−Nを投与することでアミン化を促進させる効果を期待しています。
従って、亜硝酸も増えます。