活性汚泥診断
フロック比率:良 6 :悪 4 下段
×100倍
活性汚泥フロックは、酸欠の相で粘性フロックが多く観察出来ます。間違いなく未処理粘性です。
汚泥濃度 5000ppm
濾過指数 860ポイント
暗視野画像
水層部は綺麗に成って居ります。沈澱槽で汚泥が浮上する時は処理水は良い水が出ます。
×100倍
酸素が摂取出来ていないフロックです。痩せたフロックです。
矢印 ズーグレア寒天を溶解する為に、ベストーNの投与が有効です。
×100倍
デットゾーンからの剝離汚泥(矢印)が観察出来ます。此れが、曝気槽内部で負荷に成ります。
×200倍
収縮フロック(矢印)が観察出来ます。発生要因は毒物か?酸欠です。
×200倍
全体的に酸素不足で未処理フロックです。
硝酸菌(〇囲み)が観察出来る事は、沈澱槽で汚泥浮上が起こる事が推測出来ます。
長時間粘性汚泥浮上現象対策時の現象の件(脱窒浮上?)
ベストーNを投与することに依り、沈殿槽で汚泥が浮上するとの指摘に対するメカニズムをご説明いたします。
活性汚泥フロック細菌が、諸条件の変化に依りフロック細菌の周囲に高分子物質を過剰に生成し、自己防衛して、食物採取速度や酸化消費速度が遅くなり、水層部に高分子物質を溶出する現象を異常代謝現象と言います。
此の異常代謝現象を改善する為に、ベストーNを添加します。高分子物質の成分は、高分子多糖類(アラビノース・グルカン・マンナン等が結合)と蛋白質が主体です。高分子多糖類をベストーN(尿素)に含まれるウレアーゼと空気中のウレアーゼに依りフロック間の高分子物質を水層部へ溶け出させる作用を計ります。
この際最終曝気槽でBOD20㎎/ℓ以下に成っている時、沈殿槽内で高分子多糖類がBODに転換して水層部に溶出します。フロック細菌が内性呼吸時期に分子呼吸に入らず、酸化呼吸作用により残って居る(NH3 ・NO3)酸素を採取して、N源(気体は、水中には留まれない為)がガス化して汚泥と一緒に浮上して来る現象を長時間粘性汚泥浮上現象と言う。従って未処理粘性物質を沈殿槽までに酸化してしまう為にベストーN(尿素)を投与して適切に未処理粘性物質を還元致します。完全に還元されない場合が、汚泥浮上に繋がります。還元されれば、ベストーNを投与しても汚泥浮上は起きません。
普通に云われている、脱膣現象作用とは違いが有ります。此れを一般的業者は判断・面倒な為、間違った対策・対応をしてしまいます。
粘性フロックを見過ごしますと、処理水の透視度が低下する。其の為、汚泥界面が不安定に成り、糸状細菌が増殖し、粘性フロック・糸状細菌性・併発バルキングに繋がります。此の様な現象までに成りますと、諸問題のトラブルに見舞われます。此の事態を招かないうちに、速めの対応として、粘性対策を行う技術を確立しています。一般的業者は粘性に対し研究・調査・効果的対策剤の開発等を充分に行っていない事が現状です。
窒素は 有機態窒素・アンモニア態窒素・亜硝酸態窒素・硝酸態窒素